生徒が自分自身の進路選択をしていく上で、我々教員だけでなく、いろんな人の考えや価値観に触れる機会がとても大切だと考えています。そんな思いから始まり、その思いに共感してくださったお二人に先日お越しいただきました。
まず一人目は、豊田高校2016年度卒業生の黒野友香梨さんです。中京大学卒業後、旅行会社に就職するものの違和感を覚え、大学の時に魅力を感じたケニアへ。ケニアの人々の温かさ、人間らしさに惹かれ、現在は東アフリカを中心とした現地調査やケニアで雇用を生み出すための活動をされています。
ケニアでの活動を伝える黒野さん
「豊高生に伝えたい思いがある」という黒野さんの熱い思いもあり、1月25日(水)の業後に、希望者を対象に講演会が行われました。講演会といっても、決して一方的な堅苦しいものではなく、遊びを通しながら、「自分の人生は自分で決めて歩んでほしい」という熱いメッセージを生徒に届けてくださいました。
生徒の振り返りでは
・「自分の考えを貫いて前向きに行動していきたい」
・「やってみたいなと思ったことはやるかやらないか悩む前にやる!みんなに応援されているという気持ちで。」
・「周りの意見も気になるけれど、自分を信じて自分で自分の道を選んでいきたいと思いました。」
など、生徒一人一人の振り返りを見て、これからの人生や進路選択をしていく上で間違いなく有意義な時間になったと実感しました。
二人目は、豊田市でフリースクール「Tao Haus」を経営されている信田雄一郎さんです。豊田で生まれ育ち、豊田市の中学校教員を10年以上された経験を経て、昨年の秋、豊田市駅近くにフリースクールを立ち上げられました。地元(豊田)愛に溢れ、豊田に関する情報発信もされながら、日々理想の教育を追究されております。
自身の生き方にも触れ高校生にメッセージを送る信田さん
こちらも希望者を募り、1月27日(金)の業後に約一時間講演会をしてくださいました。信田さん自身のこれまでの生き方や考え方を伝えることはもちろん、生徒の進路に関する悩みや不安についても寄り添い、ともに考えていただき、ときにアドバイスもいただきました。
生徒の事後アンケートでは、「今後に活かしていきたいこと」として、
・「たくさんのことにチャレンジすること」
・「人いろんな人と話す機会を大事にする。自分の将来の夢を友達に話してみる。」
・「人に聞くこと!恥ずかしい、どう思われるかとかを気にせずに、自分が気になったのなら、新しいことをはじめたいと思ったなら一歩踏み出したいと思った。誘われることはチャンスだと思うことを忘れずにしたいです。」
など、とても前向きで、やりたいことに一歩踏み出す勇気をいただけたのだと思います。
これらの機会を通して、生徒が学校教員だけでなく、様々な考えや価値観をもった多種多様な大人に触れることで、生徒自身が「自分はどうしたいのか?」「どんな人生を歩んでいきたいのか?」を自分事として考えられるきっかけになると確信しました。もちろんここからがスタートですが、お二人のおかげで、間違いなく参加した生徒一人一人の進路選択の一助になったと思っています。この場をお借りして、改めて感謝申し上げます。